物流ニュース 11月2010年

24/11/10 今年度中間決算の利益が1,650万ドル−NZメイン・フレイト社
24/11/10 パースに新規事務所を開設 − ログウィン・ロジスティック社
24/11/10 港湾荷役業者の作業遅れに大憤慨 − シドニー港湾公社
24/11/10 2011年豪国際エアショーの公式ロジ企業に − DBシェンカー社
24/11/10 貨物運賃カルテルの罰金で欧州委員会に異議−シンガポール航空
17/11/10 穀物輸送ネットワークの整備に1.8億ドル−西オーストラリア州政府
17/11/10 同じトラックでコンテナの引渡しと引取りが可能に−フリーマントル港
17/11/10 ニュージーランド航空の貨物運賃カルテル告訴を取り下げ−欧州委員会
17/11/10 貨物運賃カルテルでカンタス航空に1,200万ドルの罰金−欧州委員会
17/11/10 ブリスベン港の運営権を23億ドルで売却−クイーンズランド州政府
10/11/10 豪州の港湾業務の改善が至急に必要 ー 豪自由競争・消費者委
10/11/10 9月のコンテナ取扱量が12.6%増えて過去最高−シドニー・ボタニー港
10/11/10 ソマリアからの貨物の受託を禁止 − カンタス航空貨物
10/11/10 リベリア船籍のコンテナ船が座礁 − クイーンズランド州
03/11/10 シドニー港に到着したコンテナから4億ドルのヘロインを押収−豪税関
03/11/10 今年豊作が予想される穀物の輸送方法が頭痛のタネ−ビクトリア州
03/11/10 米国向けの貨物に爆発物が発見されたことで豪州も安全対策を強化
03/11/10 リトル最高経営責任者が退任の意向 − トール・ホールディングス

                                                              

11月24日2010年 今年度中間決算の利益が1,650万ドル−NZメイン・フレイト社

  ニュージーランドの運輸グループのメイン・フレイト社は、業績が好調で、今年度の中間決算(4-9月期)で、未監査ながら1,650万NZドル(1,300万豪ドル)の純利益を計上した。 
  税引き前利益に支払い利息と減価償却費を加算したEBITDAは、前年同期の2,936万NZドル(2,312万豪ドル)から19.7%増えて3,513万Nドル(2,767万豪ドル)となった。 為替の調整を含めた売り上げは、前年同期の5億3,583万NZドル(4億2,201万豪ドル)から20.4%増えて6億4,490万NZドル(5億792万豪ドル)となった。 この売り上げの70%はニュージーランド以外での売り上げである。 
  ニュージーランド、オーストラリア、中国、アメリカに事務所を持つ同社は、昨年度に比べて今年度の中間決算の結果には満足しているが、一部の市場で予想よりは下回ったとしている。 株主への中間決算の配当は、前年同期より0.5%増えて9%とし、12月17日に支払われる。 (Source: SMH/AAP, 18/11/10 "Mainfreight reports $16.5 profit")

11月24日2010年 パースに新規事務所を開設 − ログウィン・ロジスティック社
  ルクセンブルグに本社がある航空・海上貨物取り扱い業者ログウィン・ロジスティック(Logwin Logistics)社が、新しく西オーストラリア州に事務所を開設し、オーストラリアでの事業を拡大した。 
  現在あるブリスベン、シドニー、メルボルンの事務所に加えて、パース国際空港近くの新しい施設で、オーストラリアでの存在感を高める。 この新しいパース事務所は、時差が同じであるシンガポール、香港、上海などの同社のアジア地区ネットワークへのサポートもする。 
  同社は1870年代にドイツで設立され、航空貨物、海上貨物、シップ・パーツ・ロジスティック、シー&エア・ロジスティック、プロジェクト・ロジスティックを取り扱う。 世界40ヶ国に250の事務所があり、全世界で合計100万uの倉庫スペースを持つ。 ログウィン・グループの2009年の売り上げは11億ユーロ(16億豪ドル)である。 (Source: T&L News/Austrade, 19/11/10 "European freight service expands in Australia")
11月24日2010年 港湾荷役業者の作業遅れに大憤慨 − シドニー港湾公社
11月24日2010年 2011年豪国際エアショーの公式ロジ企業に − DBシェンカー社
  1992年からシェンカー・オーストラリア社は、オーストラリアン・インターナショナル・エアショーのオフィシャル・ロジスティック企業となり、ショー会場での独占的な貨物取り扱い業者となっている。 隔年で開催されるこのエアショーには国内外から注目され、海外の多くの航空産業、政府、軍、科学関係や、その他の業種の企業が参加し、開催中は20万人が訪れる。 
  2011年に開催されるこのショーでは、DBシェンカー社が、オーストラリア国内や海外からのすべての出展企業からの貨物輸送、ロジスティック、通関などを広域的に行なう。 同社は、海外からの出展企業から合計100トンの航空貨物と数十個の海上コンテナを取り扱い、それに加えてオーストラリア国内の出展企業からの貨物をショー会場まで多数のトラックを使って輸送する。 
  オーストラリアン・インターナショナル・エアショーは、2011年3月1日-6日に開催される。 (Source: T&L News, 19/11/10 "DB Schenker to handle 2011 Avalon Airshow")
11月24日2010年 貨物運賃カルテルの罰金で欧州委員会に異議−シンガポール航空
  シンガポール航空は、「先週、欧州委員会が貨物運賃カルテル容疑で罰金を科した決定に対して、我々の貨物部門は異議を申し立てることになる」と話した。 
  同社のChew Choon Seng 最高経営責任者は、「我々はいつも、反競争行為をしないようにしている。 今回罰金の対象となる航空会社に我社が含まれたことは残念であり、欧州委員会に対して異議を申し立てる」と話した。 シンガポール航空には1億3,400万USドルの罰金が科されている。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 15/11/10 "Singapore Cargo to fight EU fine")
11月17日2010年 穀物輸送ネットワークの整備に1.8億ドル−西オーストラリア州政府

  西オーストラリア州政府は、農家たちへの費用削減や道路の安全性を高めるために、穀物輸送ネットワークの整備に約1.8億ドルを投資する。 
  西オーストラリア州政府のコリン・バーネット首相は、「この西オーストラリア州政府の1億7,880万ドルの資金で、連邦政府が2010-11年度の予算で発表した1億3,500万ドルによる穀物輸送ネットワークの充実を確実なものにする。 西オーストラリア州政府は、すでに穀物輸送ネットワークに対して、過去4年間で3億5,200万ドルを拠出している。 農家の人たちにとっては、より充実した穀物輸送ネットワークで恩恵を受けることになる。 そして、道路を利用する人たちにとっても、狭い道路での大型トラックの走行回数が減ることで、安全性が高まる。 穀物輸送ネットワークの大幅な改善により、穀物輸送の効率化が行なわれ、農家の人たちにとっては輸送費用の削減となる。 地域社会の安全性からも、鉄道貨物ネットワークが充実すれば、郊外の狭い道路での大型トラックの走行が減るため、スクール・バスやキャンピングカーなどの他の車両にとっても安全性が高まる」と話した。 
  穀物輸送ネットワークは、小麦、大麦、カノーラ、オートムギ、ルピナス(ハウチワマメ)などの穀物の産地から西オーストラリア州の港に輸送するもので、それらの港からインドネシア、日本、中国、イラン、サウジアラビアなどへ輸出される。 (Source: AAP, 15/11/10 "WA govt spends $179m on grain network")

11月17日2010年 同じトラックでコンテナの引渡しと引き取りが可能に−フリーマントル港
  オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)は今日、港湾荷役業者のDP World Australia Limited社とPatrick Stevedores Operations Limited社に対して、フリーマントル港で同じトラックがコンテナの引渡しと、別のコンテナの引き取りを同時に行なう取り扱いについて、5年間の許可を与えた。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 11/11/10 "ACCC okays dual run preference")
11月17日2010年 ニュージーランド航空の貨物運賃カルテル告訴を取り下げ−欧州委員会
  欧州委員会(European Commission)は、今週発表した航空会社11社に対し総額7億9,940万ユーロの罰金を科した航空貨物運賃カルテルに関して、ニュージーランド航空への告訴は取り下げた。 
  ニュージーランド航空の広報担当は、「我社はこのカルテル容疑に関与しておらず、自信があり、罰金が科せられなかったことに驚きはない」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 11/11/10 "Air NZ 'expected' cartel case to be dropped")
11月17日2010年 貨物運賃カルテルでカンタス航空に1,200万ドルの罰金−欧州委員会

  欧州委員会(European Commission)は、カンタス航空とその他航空会社10社に対して、航空貨物運賃の価格操作の罪で総額10億ドルの罰金を科した。 
  同委員会は、カンタス航空、英国航空、エールフランス、日本航空と他の7社が、1999年から2006年まで航空貨物運賃の価格操作を行なったと断定し、「この嘆かわしいカルテルが中断することなく続いた」と非難した。. 罰金の総額は10億ドルで、カンタス航空は11社の中で2番目に低い1,200万ドルの罰金を命じられた。 
  同委員会のコミッショナーのジャックイン・アルムニア氏は、「その時の経済環境は、この共謀の言い訳にはならない。 2001年に発生したテロ事件以降の燃料価格の高騰とセキュリティー費用が増加したことは、航空会社同士の競争をなくしても良いとの理由にはならない。 一般的に企業のコストが上昇すると、価格を引き上げることは普通であるが、消費者への価格を各社が共謀して操作することは出来ない」と話した。 
  カンタス航空の広報担当は、「欧州委員会から罰金についての正式な通知が届いており、現在それを検証している最中である」と話した。 各社の罰金は、エールフランス・KLMが4億2,560万ドル、マーチンエアが4,050万ドル、英国航空が1億4,270万ドル、カーゴルックスが1億970万ドル、シンガポール航空が1億270万ドル、SASグループが9,630万ドル、キャセイ・パシフィック航空が7,840万ドル、日本航空が4,900万ドル、エア・カナダが2,880万ドル、カンタス航空が1,220万ドル、ランチリ航空が1,120万ドルとなってる。 (Source: ABC, 10/11/10 "Qantas hit with $12m cartel fine")

11月17日2010年 ブリスベン港の運営権を23億ドルで売却−クイーンズランド州政府

  クイーンズランド州政府はブリスベン港の運営権を、Industry Funds Management社、Queensland Investment Corporation社、Global Infrastructure Partners社が率いるコンソーティアムに23億ドルで売却した。 
  今日発表されたこの売買契約では、このコンソーティアム側がブリスベン港の99年間の運営権を獲得することになる。 この売却額には99年間の運営権21億ドルと、ブリスベン港高速道路の改修資金2億ドルが含まれる。 Morgan Stanley社とUniSuper.社と組んだ業界基金のコンソーティアムは獲得できなかった。 先月に締め切られた最終入札にはインドのアダニ・グループが入札に参加しなかったために、2社だけが残った。 
  クイーンズランド州政府のアンドリュウ・フレイザー財務相は、「今回の入札で、将来10億ドルが必要とされるブリスベン港のインフラ資金が税金を使わずに済むことが出来た。 今回落札したコンソーティアムは、技術や経営基盤がしっかりした企業のグループで、ブリスベン港の将来の開発を確実なものにする。 このコンソーティアムには、空港・港湾の大手運営業者や、オーストラリア最大の年金ファンド企業2社が含まれている」と話した。 
  ブリスベン港で働く正社員は3年間雇用が保証される。 ブリスベン港の民営化は、クイーンズランド州政府のブライ政権にとって、クーンズランド・ナショナル鉄道の株式売却を含めた州政府の資産売却プログラムの一環で、このプログラムで150億ドルの売却益を期待している。 この資産売却プログラムには、労働組合や議会野党が激しく反対している。 (Source: SMH, 10/11/10 "QLD sells Port of Brisbane for $2.3b")

11月10日2010年 豪州の港湾業務の改善が至急に必要 ー 豪自由競争・消費者委
  自由競争を監視する政府機関が、今後20年間で貿易量が3倍になると予測されていることから、オーストラリアの主要港における港湾改革が必要であるとする報告書を発表した。 
  これは1990年代に起きた港湾労使紛争で苦労して手に入れた改革が、未だぐずぐずして長引いていることを懸念したものである。 オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)は、港湾荷役業者たちが新しい港湾への投資や生産性を向上させるために、もっと競争が必要であるとしている。 
  ACCCのグラエム・サミュエル会長は報告書の中で、「荷役業者たちの競争が高まると、荷役業者たちはコスト削減の圧力がかかり、これによって港湾を使用する消費者や企業への価格の引き下げにつながる。 一般的に、競争は生産性を高め、より投資を促し、料金が安くなる。 これは経済において重要な部分である。 1998年の労使紛争後、港湾作業の生産性が改善されたが、2001年6月から一部の作業の生産性が落ちている。 そして、主要な港(特にシドニー)での混雑が顕著になっている」と話した。 
  現在、オーストラリアの4大コンテナ港の荷役業務は、アシアノ社のパトリックとドバイ企業の
DPワールド社の2社独占体制となっている。 しかし、クイーンズランド州政府とニューサウスウェールズ州政府は、アジア企業のハッチンソン・ポート・ホールディングスの参入を認め、2012年からブリスベン港とシドニー港の新しい貨物ターミナルで営業を開始する。 
  一方、
DPワールド(オーストラリア)社Ganesh Raj社長は、「現在、港湾業務の生産性は高く、健全な競争も行なわれている。 ACCCの自由競争についての報告書には賛成できない。 最近、我社はある大手船会社のハンドリング契約を競争相手のパトリックから獲得した。 これは健全な競争環境にある証拠で、このような事実を無視したACCCの報告書には失望している」と批判した。 (Source: The Australian, 09/11/10 "Ports reform is urgent: Australian Competition & Consumer Commission")   
11月10日2010年 9月のコンテナ取扱量が12.6%増えて過去最高−シドニー・ボタニー港
  シドニーにあるボタニー港のコンテナ取扱量が12ヶ月間連続で増加している。 
  ボタニー港の9月のコンテナ取扱量が17万3,600個(TEU)となり、前年同月より12.6%増えて、9月では過去最高となった。 今年9月までの過去12ヶ月間の取り扱い総重量は750万トンとなり、前年同期より8.4%増加した。 今年度第1四半期(7月-9月)のボタニー港のフルコンテナ貨物の取扱量のうち46%が東アジアとの取引で、その中でも34%が中国である。 
  9月の輸出フルコンテナは3万7,500個(TEU)で、前年同月より8.9%増えている。 これは化学製品が19.6%、紙製品が7.8%、鉄・鋼が45.4%増えたことが主な要因である。 輸入フルコンテナは、前年同月より9.7%増えて8万6,000個(TEU)となった。 伸びが高かったのは、テキスタイルの162.9%、化学製品の17.8%、紙製品の9.8%、機械・運輸器機の16.6%である。 
  今年度第1四半期(7月-9月)のコンテナ取扱量は52万7,000個(TEU)で、.前年同期より14.8%増えている。 そのうち輸入コンテナは25万8,700個(TEU)で、前年同期比で11.6%増となっている。 輸入元国は東アジアからが47.3%、ヨーロッパからが15.4%、東南アジアからが14.5%を占め、この3地域だけで輸入フルコンテナの77.25を占める。 (Source: T&L News, 04/11/10 "NSW export growth underpins another Port Botany record")
11月10日2010年 ソマリアからの貨物の受託を禁止 − カンタス航空貨物
  カンタス航空の貨物部門は、最近の事件を受けて、ソマリアからのすべて貨物の輸送受託を禁止すると発表した。 この措置は今後新しい通達があるまでとし、状況が変わればその詳細をカンタス航空貨物のqantasfreight.comのウェブサイトで掲載するとしている。 (Source: Letter from Mr. Steven Woodlands,Head of Operations Development, 08/11/10 "Somalia Air Freight")
11月10日2010年 リベリア船籍のコンテナ船が座礁 − クイーンズランド州

  ブリスベン沖で座礁した貨物船の船体を、ダイバーたちが航行が可能かどうかを確かめるために調べている。 
  11月1日午前9時30分、クイーンズランド州モートン島のComboyuro Point南西方向5キロの沖合いで、全長217mのリベリア船籍の貨物船「MSC Basel」が座礁した。 シンガポールに向かっていた同船は座礁後、潮位が上がるのを待って3時間30分後に離礁した。 現在、オーストラリア海上保安局(AMSA - Australian Maritime Safety Authority)の要請に基づいて、船体の損傷調査と事故原因の調査が行なわれている。 
  同保安局の広報担当は、「11月3日午前8時から同船の構造的な損傷の調査がダイバーによって行なわれている。 同船は航行可能が確認されるまで、同保安局や関係各部署の監督下におかれる」と話した。 (Source: AAP, 03/11/10 "Divers inspect ship hull off Brisbane") 

11月03日2010年 シドニー港に到着したコンテナから4億ドルのヘロインを押収−豪税関

  重量が160キロ以上、末端小売価格が4億1,000万ドル相当のヘロインが、シドニーのボタニー港に到着した木製のドアー10個の中から発見された。 捜査の結果、シドニー西部Campsieに住む55歳の母親と28歳のその息子、そして香港から来た33歳の男が、商業目的の量の麻薬所持容疑で逮捕された。 有罪が確定されると、最高終身刑の刑罰が科せられる。 
  税関職員は、10月にマレーシアからシドニーに到着した295個のドアーが入った海上コンテナからこのヘロインを発見した。 連邦警察は、先週の金曜日にこのコンテナがシドニーのGuildfordにある倉庫に輸送されるのを追跡、監視し、翌日3人の容疑者をCampsieで逮捕した。 
  連邦警察のデーブ・ステュワート警察官は、「今回のヘロインの押収量は2002年以来最高で、過去においても5番目に多い量である。 このヘロインの価格は5,880万ドルであるが、末端価格ではその7倍になる。 今回シドニーに到着したこのヘロインは、シドニー、メルボルン、ブリスベンに配達される予定であったと見ている」と話した。 (Source: SMH/AAP, 01/11/10 "$410m' heroin stash found inside doors in Sydney")

11月03日2010年 今年豊作が予想される穀物の輸送方法が頭痛のタネ−ビクトリア州

  穀物取り扱い業者や販売会社は、今年ビクトリア州での収穫が予想されている800万トンの穀物をどのように輸送するかの準備をしている。 今年は記録的な収穫量となる模様である。 
  穀物業者と貨物業者のグループは、ビクトリア州で豊作となる穀物とともに、ニューサウスウェールズ州南部から100万トンの米も輸送しなければならないとしている。 しかし、州政府間の鉄道貨物開発同盟のバーロン・ナイト氏は、「ビクトリア州の鉄道ネットワークは、年間最高200万トンしか輸送できない。 今後12ヶ月間で、今年予想される800トンの穀物のうち25%以下しか鉄道で輸送する能力しかない。 ロジスティックが現在大きな問題となっている。 これによってトラック輸送が大幅に増えることになり、農家が自分のトラックを出来るだけ使うようになるだろう」と話した。 (Source: ABC, 29/10/10 "Record harvest sparks freight fears")

11月03日2010年 米国向けの貨物に爆発物が発見されたことで豪州も安全対策を強
  アメリカ向けの貨物に爆発物が発見されたことで、オーストラリアのセキュリティー当局は、アブダビ、ドバイ、ドーハからの貨物すべてを検査することにしている。 この動きは、アメリカが貨物に対するセキュリティー対策を強化したことで、イエメンからの貨物を検査を受けることなくオーストラリアに輸入されることを防ぐ目的である。 
  ギラード首相は、「テロ組織のアル・カーイダの関与が疑われている爆発物が発見されたことで、国境警備について関係各省と今後も協議していく」と話した。 アメリカのシカゴにあるユダヤ教の礼拝堂(シナゴーグ)宛ての爆発物が入った小包が、経由地の英国のイーストミッドランズと中東のドバイで押収されている。 
  東アジアサミットの出席のためにベトナムのハノイを訪問しているギラード首相は、「オーストラリアの当局者は現在も、今回の爆発物の情報について分析しているが、迅速な対応をしている。 アブダビ、ドバイ、ドーハからの貨物を100%検査する包括的なセキュリティー対策を行なう。 イエメンからオーストラリアへは直行便のフライトはなく、イエメンからの貨物はそれらの3都市を経由してくることになる。 イエメンから発送された貨物はすべて検査する。 オーストラリアは旅客と貨物ともに、航空輸送と海上輸送に関してさまざまなセキュリティー対策がとられている」と話した。 (Source: The Australian, 30/10/10 "Australia tightens cargo security, says Julia Gillard")
11月03日2010年 リトル最高経営責任者が退任の意向 − トール・ホールディングス

  25年間に渡りトール・ホールティングスを指揮してきた最高経営責任者が退任の意向を発表した。 
  同社の創設者でもあるポール・リトル氏は声明で、「永久に最高経営責任者としての職に就くことは不可能で、2012年1月ごろに退任する。 私は、この会社、この業界、この業界の人々や生活に対して情熱を持っていた。 最高経営責任者の仕事を一生続けたいと思うが、それは無理なことで、よく考えた結果、2012年に退任することにした。 退任後は非常勤の役員となり、トールの将来に期待し、新しいリーダーへのスムーズな経営の移行を見守っていく。 所有するトールの株式も引き続き保有し、トールの大株主の1人としての身分は変わらない」と話した。 
  リトル氏は、トールをニューカッスルの小さな運輸会社から、企業買収を繰り返してアジアで40億ドル規模のロジスティック企業に育てた。 同社はリトル氏の後任を選ぶために、人材紹介会社Egon Zehnder社を使って世界中の社内、社外での候補者を集める。 (Source: ABC, 27/10/10 "Toll chief announces resignation")